pesanteurの日記

simone weil に私淑し数十年。暗い夜は乗り越える他に、寝過ごすという手もあることに気づきました。

「ずっと謝りたかったんだ」

「ずっと謝りたかったんだ」

なんと虚しい言葉なんだろうか、と正直そう思う。


あの時、あの場所で、どうして「ごめんなさい」って言えなかったのだろうか。
そこで言ったこと、言えなかったこと、それはその時に、それで終わったことだから、いくら後から何と言っても、言わなくっても、後にはもどらない。

過去は変わらない。

たぶん、「ずっと謝りたかったんだ」という人も、過去を変えたいとは思っていないだろう。ただ、過去の自分を自分で許したくて、また相手に許されたくて、後になって伝えたんだと思う。

でも、過去は変わらない。

変な喩えだけど、ゆでたまごは生卵にはもどらない。

私は、「ずっと謝りたかったんだ」という人を責めない。それが、あの時のあなたと私とだったし、今のあなたと私だし。あなたと私との間柄は、今がすべて。

だから、私は「そう、あなたはそう思ったんだね」と、微笑み返す。

ふぅ。